ブレーキについて
*ブレーキフリュードの交換時期
まず、ブレーキフリュードの仕事とはなにか?
これはブレーキ系統に圧力を発生させて、ブレーキパッドでディスクを挟み込む事にある。つまり、フリュードはブレーキ系統の潤滑を目的としているのではなく、圧を発生させるためにあるわけです。ということは、古くなっても量が入っていればいいわけですね。しかし、ここには落とし穴があるんです。ブレーキフリュードは水分を吸収しやすい性質を持っていて、水分を吸収したフリュードは沸騰しやすくなってしまいます。ブレーキは、タイヤの回転をブレーキパッドによって熱に換えることで車速を落とす役割があるわけで、つまりは熱によってブレーキが利かなくなってしまう事に発展してしまいます。
何故、沸騰するとブレーキが利かなくなるか?
これは熱によって沸騰したフリュードの為に油圧系統の中にエアが噛み込んでしまい、このエアーをフリュードより先に圧縮してしまうために起こります。俗に言う「ペーパーロック」という状態ですね。
一般的に、フリュードのグレードには「DOT」という表示が使われます。これは、沸点によって分かれています。車用にはDOT3から上にDOT4、DOT5という分類があります。(例外としてスーパーDOT4などもありますが・・・。)DOT3よりもDOT4の方が、沸点が上になり、DOT4よりDOT5の方が沸点が高くなります。しかし、これにも弱点があり、DOT表示が高くなれば高くなるほど(3→4→5)水分を吸収しやすくなる性質があります。だから、交換のサイクルはDOT3よりDOT5の方が短くなる、という事になりますね。結論として、交換時期とは、あるようでない。というのが正解です。なぜなら、人それぞれ走り方や保管方法、住んでいる地域の気候によってもフリュードの劣化の具合が変わるからです。これは、ブレーキの利きが最近甘くなったかな?と思ったら交換するのが最善だと思われます。もし、この間交換したばっかりなのに、効きが悪いなと思ったら、エア抜きする事をお勧めします。他に劣化の具合を見る方法として、色で判断する事もできますよ。
*ブレーキが利かなくなるもう一つの理由
ブレーキパッドは熱交換で減速するとお話しましたが、当然ブレーキパッドにも熱で溶けてしまいます。この溶けてブレーキを掛けても滑ってしまう状態を熱フェードといいます。(フェードにも2種類あり、ウォーターフェードと熱フェードがあります。)ウォーターフェードとは、深い水たまり等を走ったときにディスクローターに水が張り付きその為にパッドが挟み込んでも水の膜によって滑ってしまう状態です。
*スポーツパッドに交換する理由
ノーマルのブレーキパッドは熱で溶けるのが早い(フェードしやすい)ので、より熱に強いパッドに交換するわけです。スポーツパッドにもいろんな種類があって、一般的な峠や軽いサーキット走行にはコレで、激しくサーキットを走るならコレ。といったグレードがありますので、詳しい説明をショップで聞いてみるのがいいでしょう。
*ブレーキパッド改造についての良くある質問
1・スポーツパッドでも車検に通るの?
という疑問をお持ちの方、間違いなく車検には通ります。ただし、条件として「ノーマルの取り付けと同様の取り付け方法である事」と「確実に制動できる事」という事です。まぁこれに関しては、確実な取り付けと、その車種専用のブレーキパッドを選んでおけばまず大丈夫でしょう。
2・ブレーキパッドを交換したら「キーキー」音がするようになった。
という質問について。基本的にノーマル車両は、色んな音を消す努力をメーカーさんはしています。なぜなら万人にマッチさせる為です。これを効き優先のスポーツパッドに換えるのですから、少々の音が出るのはしようがないんです。けど、あまりにもひどい場合はパッドの角をヤスリで削ってやると少しは解消します。後、ブレーキ専用のグリスをパッドとピストンの接触する部分に(ローター側じゃないよ!)塗ってあげることでも多少音は減少します。
3・同じくパッドを換えたら「ゴーゴー」音がする場合。
材質がノーマルより堅くなった為に音がするわけです。これについてはもう諦めて慣れるしかありませんね(^^;)
※これらの症状は逆に効いている証拠ですから、気にする人はノーマルに戻すしかありません。
☆ブレーキパッドを換えるときはまず、どんな使い方をするのか?何故換えたいのか?をショップの店員に告げましょう。そうすれば貴方に合ったパッドを教えてくれるでしょう。若しくは、貴方が走っているステージの人にいろいろ聞いてみるのも一つの手でしょうね。メーカーによっての性能の差は(グレード別に)はっきり言ってほとんどありません。ですが、メーカーによって癖みたいな物(効き具合)もあるので、一度で決めれる物ではありません。